タージ・マハルは、対称的なデザインの中に建物や庭園を複雑に配置した、精密な設計になっています。

タージ・マハルの中でも最もよく知られているのが、17 世紀に皇帝シャー・ジャハーンが王妃ムムターズ・マハルのために建てた霊廟。ドーム型の屋根と鮮やかな白亜の大理石造り、シンメトリーの建築が世界的に有名です。

タージ・マハルの建設には約 20 年の歳月がかかり、2 万人を超える職工が携わって今日の姿を築き上げたと言われています。霊廟には、黄大理石、碧玉、ヒスイを使った象眼細工の花文様が施されており、豊かな死後の世界を表しています。

霊廟を挟んで西と東に赤砂岩造りの建物がそれぞれ 1 つずつ建っています。まず 1 つはモスクです。もう 1 つは、全体のシンメトリーを保つために建てられたもので、ゲストハウスとして使用されたこともありました。

霊廟は、美しい四分庭園の北端に位置しています。タージ・マハルの庭園は、ペルシア様式の「楽園の庭」をもとに設計されており、花壇、霊廟を映す水路、縦横に交差する通路から成っています。ぜひストリートビューでご覧ください。

庭園の中央に位置する池と、霊廟を映す有名な水路が、タージ・マハルの対称性を引き立てています。また、穏やかな水面に映る建物や庭園の姿が、タージ・マハルの象徴的な風景となっています。